log17.png
CA
Log
#17

絶対に儲からない、
新規社内事業の話。

2020.9.1

弊社では最近、社員発案の社内独立事業を始めた。Zoomを利用した、地方の産地とお客さんを結ぶ、産直販売会だ。その地方の獲れたての野菜や果物、精肉、ジュースなどの加工品をオンライン配信で説明しながら販売し、地方の生産者さんと都市部のお客さんの架け橋として機能しようとしている。「.ミッケ!(ドットミッケ!)」というサービスだ。 

この事業を始めようと思ったのには理由がある。それはなによりこのコロナ禍の社会だ。人々の行動や飲食店の自粛などによって、地方の生産地の野菜や果物が売れずにあまっているという状況がある。もちろん、もともと生産者の方々の中でも、ECサイトなどを運営する経営者や法人化できる生産者は、まだこの状況下でも大きな可能性を持っている。現にそのようなECサイトはたくさん存在する。しかし、そのようなサイトを運営できない人、そのような方法を持ち得ない人はどうすればいいのだろう。ECサイトを持たない農家のおじちゃんおばちゃんには、どのような選択肢があるのだろう、と考えた。
そこで生産者さんをプロデュースし、販路開拓をすることで、この方々を支援する仕組みを作ってみようと思ったのだ。ただ、新たな商品開発などは生産者さんに負担が大きく、実現性が低い。できるだけ負担にならないように、既に地元にあるものを見つけ出し、世の中に送り出すこと。それが大事だった。せっかくなら、ただ売るだけではなく、地元の人とお客さんが対話できるようなスキームを作り、地方の風景や生活などの映像を見ながら、プチ旅行気分で地域の人々を応援できないか、と考えたのが、この「.ミッケ!」だ。

はっきり言って、この事業では絶対に弊社は儲からない。それを目的ともしていない。生産者さんに参加してもらいながら、販路拡大し、新しい世界と生産者さんをつなげること。この事業は、そのつながる可能性を提供する場なのだ。
弊社としてこの事業をマネタイズするのは、その後の話だ。もし生産者さんがこの場をきっかけに大きく飛躍する可能性が見えたときは、全力で支援させてもらう。ブランディングし、プロモーションを仕掛け、販路開拓を行い、力いっぱい支援して、その成長に荷担したいと思う。そのときが来ることを願っているが、まだまだ始まったばかりだ。
また、これら生産者さんには、もともと資本力がないことが多い。そこで弊社が請け負ったブランディングやプロモーションの報酬は、現物支給でもいいと思っている。たとえば、毎月20kgのお米とか、りんご2箱とか、実際の生産物でいただくのも面白い方法かもしれないし、やってみるつもりだ。

いまの世の中、改めて資本力が問われている。経営体力があるところが残る仕組みになっている。そういう資本力のある人しか、次の一手が踏み出せない状況にある。
それでいいのだろうか、とつくづく思う。
私は、いままでまじめにモノづくりをしてきた人々の成長を導くような支援がしたいと思っている。1つか2つの生産者さんでも新しい可能性を見いだせないか、そのお手伝いがしたいと考えている。それによって少しでも地方発展に寄与できれば、それほどうれしいことはない。

 

弊社の事業領域に、Socialソーシャルという項目がある。
「地方が元気になると、日本が元気になる」を合い言葉に、事業者が能動的にブランド開発に取り組める地域コラボレーションを生み出し、新たなブランドを創り上げる、という方針のもとに行なっている領域だ。まさに「.ミッケ!」は、地方を元気にする仕事だ。

みなさんも経験したことがあるだろう。会議で声の大きい人の意見だけが通る、という場面を。たとえば、そのような社会になってしまっては面白くない。選ばれたものだけが、活躍できる社会では決して豊かな世の中だとは言えないだろう。私はそう考えるし、そう信じている。だれでもが活き活きと活躍できる社会。そのために会社を挙げて尽力したいと、そう思っている。

.ミッケ!(ドットミッケ!)​
https://micke2020.thebase.in/

株式会社クリエイティブアローズ
代表取締役 乳井 俊文