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#15

オンラインならではの発見。
インタビューの達人への道。

2020.8.4

最近、ある案件で、いろいろな業種の経営者の方々にオンラインインタビューをすることが多くなっている。インタビュアーとして取材をしてみると、なかなか面白い。というか、さまざまな発見がある。そして私自身、改めてインタビューが得意だということにも気づいた。遅まきながら、隠れた才能発掘なのだろうか!? 

というわけで、今回は、インタビューについて考えてみたい。まず、インタビューに臨む前には、しっかりとした準備が必要だ。相手の仕事内容を把握し、どんな課題があるか調べておくこと。そして、インタビューの目的を明確化し、聞きたいことの流れを作っておく。全体の時間配分なども、そのときに考えておかなければならない。そういった設計図をもって、インタビューに臨むことになる。
そして本番では、第一印象が大事になる。リアルインタビューの場合は、頭から足の先まで見えていて、受け取る情報が多くある。しかし、オンラインでは画面の中だけが印象となり、限定的だ。なので、画面の中の見映えにはこだわりたい。柔和な笑顔、柔らかい口調など、印象に特に気を配っている。これはリアルインタビューとの違いといっていいだろう。
まず初めには、アイスブレイクが必要だ。緊張して構える相手をときほぐすというか、リラックスしてもらう言葉が大事になる。時事ネタでもいい。天気でもいい。話を振ってみたり、オンラインの画面に映っているもの、例えば背後に映っている写真だったり、服装だったりを話題にして、相手の心を柔らかくする作業をする。それで、すこしでも打ち解けてくれたら成功だ。
そうして始まったインタビューで、相手があまり話さない方の場合、気持ちを乗せて話を引き出す方法が、「同調」「肯定」「提案」だ。
「同調」というのは、相手の短い言葉でも、もう一度繰り返してあげることだ。相槌をうって、言ったことをそのままリピートする。そうすると安心してもらえる。自分の話を聞いてくれている、という実感がわいてくる。そして、相手の言うことを「肯定」し、ポジティブな言葉を返して、話しやすくすることも多い。さらには、話の内容を聞いて、その仕事やプロジェクトに対して、新たに提案を投げかけることもある。すると、必ず答えが返ってくる。同意してくれたり、あるいは否定的な答えだったり、どちらにしろ、そこからどんどん対話が続くようになる。話の糸口をつかめば、あとは流れのなかで進めばいい。

インタビュアーとしては、ネガティブなことは言わないこと。相手が気持ちよく話せるようにすること。肯定をして、対話を推し進めることだと思っている。そして話の道を作ることだと思う。

そう考えてみると、現実のビジネスでも同じことが言えるだろう。対面したときの第一印象は、もちろん大切だ。話の入り方も重要になる。初対面でも、同調行為によって相手の興味を引き出し、ポジティブなコミュニケーションを通じて、その場のリーダーとして話を進めること。それらは、ビジネスの目的達成のためには必要な能力だと思う。インタビューには、ビジネス遂行のノウハウが詰まっているようだ。インタビューをうまく回せる人は、ビジネスでもうまくいく人であるように思う。


実際のオンラインインタビューを振り返ってみて、実感したことがある。リアルインタビューに比べると、だいたい短い時間で完結しているということだ。この時間感覚は、大きなメリットだ。リアルだとその場の情報が多すぎて、インタビューの前後もだらだらと話が続くところだが、オンラインだと、話の密度が濃く、必要な話だけに集中できる。今後、もし新型コロナが収束したとしても、オンラインインタビューが主体になるのではないか、とさえ思っている。

冒頭で、私は、インタビュアーに向いていると書いたが、本当にインタビューという行為が好きになっている自分に気づく。相手が私と同じ経営者の方々が多いせいか、共感する部分も多い。普段の仕事と違って、ビジネス上の利害関係も忖度もなく、純粋に対話を楽しむことができている。こういった対話は、日常生活ではなかなかありそうでないものだ。インタビューをしていると、改めて私自身、刺激を受けるし、エネルギーを受け取っている。
これからも、新しい案件でインタビュアーとしての仕事を続けていきたいと思う。インタビューノウハウを、今後のビジネスにも活用して、よりよいものにしていきたいと考えている。

株式会社クリエイティブアローズ
代表取締役 乳井 俊文